〜東名阪ライブツアー『十字架商人の聖地巡業』〜最終公演
2001年12月9日(日)東京 下北沢ラ・カーニャ
ゲスト:夏待ち小娘 ソワレ パイン岡山(from クール長崎とハイビスカス)


 名古屋・大阪から東京へ帰って来たウクレレアフタヌーン。 凱旋公演は、メンバーみんなが大好きな下北沢
 ライブ&バー
「ラ・カーニャ」は今までにもペティブーカ、クール長崎とハイビスカスのライブなどを見に通ったお店でした。
 そこでいよいよ、年内最後のライブ、しかも
ライブハウスでは初のワンマン公演です

 この日の出演メンバー18名のうち、3分の2は一緒に名古屋・大阪を遠征をしてきた者たち。
 事前の度重なるリハーサルの段階から、
メンバー同士の結束がツアー前よりも格段に強くなっているのを感じる。 これはきっと、今までで最高の演奏が出来るに違いない。
 自分達が心から尊敬し、ファンであるミュージシャンたちも揃ってゲスト出演してくれる。 
不安よりも、成功への期待が高まる。




 開場してみれば、なんと70名近いお客様で立ち見が出る程の大盛況。 高まる緊張感のなか、まずは最初のゲスト夏待ち小娘からスタート!

 このグループ...実は現在ウクララとして大活躍中のお二人、1999年暮れの結成当時はこの名前だったんですね。 しかも命名したのは私、織田島でした。 デビューはウクレレアフタヌーンと一緒の麻布十番温泉でのイベントでしたが、本日はその時のステージを再現。
 最近のウクララではあまり唄わない曲ばかり、まちこちゃんが歌を唄い続けるキッカケになったという「ミラクル・ラブラブ・パワー」、なっちゃんの初オリジナル曲「浜辺でおひるね」、クール長崎ハイビスカスの曲を絶妙なコンビネーションでカバーした「島の娘」までやってくれて、感激。


 お客様にお和み頂いたところで、ウクレレアフタヌーン・第1部の始まりはじまり〜。 マーティン・デニーの「Quiet Village」が流れる中、本ツアー中のテーマとしていた、クリスマスプレゼントを表した衣装で登場するメンバー達。

 私の衣装はずっと同じで通して来ました「ツルツルのスキンヘッドに自衛隊ヘルメット、タイ仏僧のように身体にぐるぐる巻の布、しかもクリスマス柄と迷彩柄のつぎはぎ」ですが、実はこれ「キリスト教社会から爆撃のクリスマスプレゼント、後方支援の自衛隊、そんな衣装を仏僧が着ている」という混沌とした世界を表現していたのです。 ひねり過ぎ!


 そんなんで、第1部はクリスマスナンバーのみを集めた内容。

 共にコーラス隊出身というmie&チエ・コンビが唄う「ウクレレホーリーナイト」が、本年ライブの同曲の中でも一番の出来だったかな?
 騒々しい、まるで「きよし」くないアフロポリリズム溢れる「きよしこの夜」では、また更に寝た子を起こすようなノイジーなエンディングを追加。

(第1部)ジングルベル/サンタが街にやってくる/赤鼻のトナカイテキーラ/そりすべり/ウクレレ・ホーリーナイト/きよしこの夜

 第1部本編が終わりましたところで本日2組目のゲスト、「青い部屋」店長としてもお馴染み、シャンソン歌手のソワレさん登場!


真中の人はバーバパパではありませんサンタのプレゼント袋です

 ここで突然ソワレさんが、本日のアフタヌーン衣装の中で、最も素敵な人を決めて下さるとの事。 栄えあるベストドレッサーに選んで頂いたのは、こちらの「高島屋ギフト」ルック! 賞品としてソワレさんからギフトカードを頂いて、喜びの笑顔です。

 ソワレさんはウクレレアフタヌーンをバックに2曲、イヴ・モンタン/越路吹雪で有名なシャンソン「パリ・カナーユ」、そして共にレコーディングをした素敵なソワレさん作「夜のうた」を唄い、アフタヌーンは一旦退場。 続けてピアノの弾き語りで、胸を打つほど美しいオリジナル曲を唄って下さいました。





 小休止を挟んで続いてのゲストは、クール長崎若隊長の素敵な相棒、パイン岡山師匠 今回は、クール長崎とハイビスカスにも参加している御手洗彦麿(みたらいひこまろ)さんを従えて、ロッキン・ウクレレ・ロールなステージです
 実はこの御手洗彦麿さん、某メジャー系有名女性ウクレレデュオ from Hawaii の左側らしいんですが、根っからのロッキン・ウクレレ・ローラー振りを発揮。 二人で「ジャカルタ・ナイツ・バーニング・ラヴ」「お百度参り」など、ハイビスカスの代表曲を御披露下さいました。

 間を置かずウクレレアフタヌーンが再度登場、第2部はそのパイン師匠に作詞して頂いた「ドングリ」でスタートです。

 思えばこの歌詞に曲をつける際、たまたま「ジョン・レノン作の『ALL YOU NEED IS LOVE』で始まり『HAPPY X'MAS (War is Over)』で終わるメロディーにしよう」と閃いて完成させたものでありましたが、奇しくも本日12/9はジョン・レノンの命日(現地日付では12/8)でありました。
 
「HAPPY X'MAS ! 」と叫んでヘルメットを脱ぎ捨て、いよいよ後半戦です!



photos: H~

 第2部は、長いこと培ってきたのりのりなナンバーの連発。

 特にこの日の疾走感溢れる「ミザルー」「ゴブリン」、ファンキーな「メロン」は珠玉の出来。 更に忘れられないのが、「コブシ普段の5割増し」サービスのニシムラ&ikuwaを大フィーチャーした「イカン・ケケ」。 あまりのハマリ具合に、客席から感嘆の声が飛び交います。

 アンコールはお客様全員を巻き込んでの「ツイスト&シャウト」で狂乱のシャウト! ぐろぐろに巻き起こるグルーヴの渦に、演奏している自分達が燃えました。

(第2部)ドングリお伴に旅に出る/ミザルー/SO MANY GOBLINS OVER THE WORLD/恋はビーチパラソル/ハーレム・ノクターン/イカン・ケケ/メロンの気持/ブラジル/(アンコール)EVERYBODY NEEDS SOMEBODY TO LOVE/TWIST & SHOUT


 いつまでも続く大きな拍手と、大音響で流れるジョン・レノンの「HAPPY X'MAS」に見送られて、退場するウクレレアフタヌーン。 ただただ、満足です。 ここまで達成感があって、文句なしに最高のライブが出来たんです。 遂に

 実際のところ自分も演奏面では、間違いは多々ありました。 でもそれは当然、自分のウクレレなんてどうしようもなく下手なんだから。 開き直りじゃないけれど「あー、間違っちゃった。しょうがねーな」なんて思いながらやってます。
 でも、ものすごく上手に何でも楽々こなしているだけのプレイヤーの演奏なんて、私には何のスリルも感じられなくて、興味が沸かないのです。 それよりも「何を伝えたいのか」っていうのが先走っているような音楽の方が好き。  細かいミスを気にするよりも、全体的なグルーヴで圧倒して迫りくるような音楽が聞きたい。

 本ライブは、もし20歳の自分が客席にいたら、ものすごく感激して「よし!俺もやろう!」って勇気を奮い立たせたくなるような、そんなライブだったはず。
 それこそが、自分がこれからも提示して行かなければならないテーマだったのです。 改めて認識しました。

 客席にて応援してくれた皆様、そしてステージに参加したメンバーみんな、やったね! 本当にどうも有難う!!

Illustrated by mie



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